抽象と具体の架け橋

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家を建てるぞno.4(Sany.家の経験談):土地を決めるにあたってこの言葉は知ってほしい!

みなさん、こんにちは。

住宅を建てる時に知っていて役に立った知識を整理してみました。

この業界に限ったことではないかと思いますが、全ての情報が説明されるわけではありません。「現況優先」という言葉があるように「知らなかった」が致命的になることがあります。

そのために重要事項説明などの法律で決まったこともありますが、まだまだかいくぐる方法はたくさんある前提で、石橋を叩いて渡るためにも、読者の皆さんに伝えたい、言葉を選んでみました。

土地用語編

知るべき言葉というのはあるかと思います。
知らないと損をする世界で、何が隠れているのかと不審がる心持ちが大事かと思います。

防火地域、準防火地域、非防火地域

住宅への火災対策についての基準です。

基本的には防火 > 準防火>>非防火地域 の順で、構造上の制限(壁の厚さ)が強くなり、費用が増します。

土地選びの際には建物価格が2~3万円/坪程度は上がることを念頭に入れておきましょう(重要な建造物の近くは防火地域が多いですね。)

営業さんからは間取りの図面を検討するたびに「準防火じゃないですよね」と確認されるくらい、制限がかかるみたいですよ。

埋蔵文化財埋蔵地

土地につく条件の1つで「家を建設しても良いけれど地中に「歴史的に価値のある文化財が埋まっているかもしれない。万が一埋蔵文化財が発掘されると埋蔵文化財を優先して工事を中止してね」という内容です。
着工の2ヵ月前に申請が必要で、つまり土地を着工の2ヵ月前に購入しなくてはいけません。管轄は”教育委員会”で都道府県・市町村両方に申請が必要です。

私の市町村の場合、申請書には「見つけても文化財への権利を主張しません」という文言がありました。ちょっと見てから考えたかったなと(笑)

告知事項あり

物件一覧には書けないけど、伝えなければならないことがあるよという重い1文です。
必ずしも生死にかかわる内容ではありませんが、何かしらの理由がある土地です。

不動産の告知事項とは?該当する瑕疵の4類型について解説│不動産会社向けお役立ちブログ-いえらぶCLOUD

我家は土地にそこまでお金をかけられなかったので、3件ほどこの表記がある土地を見ましたが、一応あるにはあるけどやめておいた方がいいとのアドバイスでした。

客土・盛土

土地の造成時に他から土を持ってきて埋めている土地を指します。
余りアバウトなことは言えませんが、90%以上地盤改良工事が必要になります。

分譲地などの整備・造成をした土地は、電気・水道・ガス管を埋設するために掘り起こすことがあり、その分を客土していたりしますので、圧力をかけながらであっても地盤が緩くなっており、地盤改良工事が必要になるケースが多いそうです(推測)。

では、どうすれば地盤改良工事が必要のない土地になるのか。ポイントは土地柄と時間だそうです。

そもそも関東では関東ローム層というのが固い地盤で、そこまでの土が固いか柔らかいかです。土の柔らかさは、雨による土の慣らしである程度固くなるそうで、そういう意味で時間が大事だそうです。 公営住宅なんかは、造成してから2-3年土地を寝かせておくそうですよ。 そういう意味で例えば、前に家が建っていた(だいぶ時間が経過している)土地は地盤改良工事が必要ないのかもしれません(推測です)。

擁壁

隣の土地と高低差がある場合に土が流れ出ない様にコンクリートで作る壁のことを指します。擁壁がある=高低差を埋めるための盛土があるという事なので、地盤改良工事が必要なケースが多いですが、擁壁はL字型のため、擁壁が埋まっている個所は地盤改良工事の難易度が上がり、工事費用が上がります。
分譲地で擁壁がある場合には地盤改良工事費が多くかかりますので、要注意です。

※我が家はコレでした…擁壁の保守管理はどうするかまでは検討しましたが、まさか地盤改良工事で130万円近くかかるとは…

建ぺい率、容積率

土地に対して建てていい建物の大きさで、庭の可否、隣地の近さ、三階建など、その土地の建物環境が読み取れます。
建ぺい率:その土地に建てて良い建物の最大面積。つまり、1階の最大面積比率。
容積率:その土地に建てて良い建物の総床面積。つまり、延べ床面積
(※正確には容積率に含める床、含めない床などがあるようです。)

東京では建ぺい率/容積率:40%/80%、60%/150%、80%/200%が多いです。

  • 40%/80%の特徴
    土地の40%が家、つまり60%が他の用途(駐車場・庭など)に用いられる。
    車2台置きや庭付きで隣家とも距離が開いている家が多い。3階建ても建てられなくはないが、3階建てにするメリットが少なくほとんどが2階建て。
    私がとにかく隣と近い家を避けたかったので、この条件の土地を探しました。
  • 60%/150%
    土地の60%が家で、残りの40%は駐車場に用いられることが多い。
    庭を取る家は少なく、3階建ても多くなる。
  • 80%/200%
    土地の80%が家。駐車場もない家がある。ほとんどが3階建てで隣家ともかなり近い。土地の価格が高い首都圏の駅近などはほとんどこれ。
土地はどこまでいっても"適正価格"

他の記事でも書きましたが、土地は確実に適正価格です

相場より高くなることはあれど、相場より安いなんてことは業者のミスを除いて絶対にありません。

土地の価格は需要で決まります。
駅からの近さ、大きさ、日当たりなどの要素できまりますが、その土地は大体このくらいが昔から決まっており、最近の需要に合わせて価格が更新されます。新しく出る土地はもちろん攻めた価格で売り出され、売れなければ価格を下げます。

 

良い土地は業者が真っ先に買い取ります。業者が飼わなかった土地が一般に公開され、価格競争の中で買い手が見つかっていきます。
つまり「掘り出し物で特別に安い土地」が生まれるわけがないのです。


また不動産会社としては、住宅の購入費は土地を担保にした銀行融資で借りておけます。銀行側としても土地が担保で安泰ですし、不動産会社としては価格を下げてまで売りたい理由はありません。
大家さんの立場でも現金化を急ぐしたい人は不動産会社に売ればいいですし、誰も価格を下げてまで売りたい人はいないのです。
価格を下げるとなると、例えば分譲地などの第1号などで広告効果が見込めるなどの、特別な理由があるはずです。

 

余談:購入後の土地の管理はもちろん自己責任です!

購入後の土地の管理は自己責任です。雑草が凄かったとしても、他人の土地に除草剤を撒く訳にもいきませんからね。

購入から1か月放置していたらあっという間に猫じゃらし畑になっていました。

刈るよりも除草剤に頼るのが良いそうです。。。

 

総評:勝つのは無理、負けない精神で

「負けない技術」という本をご存じでしょうか。
勝とうとするのではなく、負けないを意識し、相手が崩れたり、こちらからミスをしないという姿勢ですね。 そのためには平常心が大事という内容だった記憶です。

土地選びも近い物があるのではないでしょうか。
土地を選ぶのなんて人生に1~2回ほどあるかないかです。
相手のペースに囚われずに、心穏やかに待ちながら、2週間に一度ほど新情報に目を通す姿勢が良いと思います。

Sany.家では、首都圏郊外の沿線沿いを中心に1.5年ほど探しました。
結果決め手となった物件は富士住建の提携不動産会社さんの提案でした。大変助かりました。 この話はまた別ブログで。

その物件が公開されてから半年ほど経っているのに、なぜか出会えなかった土地で見に行って気に入り購入しました。 分譲地ですが、まだ販売中の土地も、既に家が完成して入居している家もある土地です。
自分の家がどう建つのかも心配ですが、地域住民が同じようなタイプの人が集まっているといいなと思っています。 

Sany.