始まりはあわただしく
楽しみにしていた関西旅行だが、 気がつけばあっという間に当日であった。
時刻は05:30。前日の夜遅くまで準備をしていたので、まだ眠いが新幹線の時間を考えると出発の支度を始めなくてはならない。
一緒に行く彼女はすでに起きて身支度を始めていた、相変わらず用意がいい。
こちらと言えば、昨日のうちに済ませたスーツケースの荷物を信じて、必要最小限の荷物だけを身に着け、顔を洗い、靴を履いていた。
なに、忘れ物があるのが旅行というものだ。
ドタバタしながらも07:00発の「のぞみ」に向かって、 東京駅を南から北へ。
新幹線に乗り込むまえに売店で飲み物だけを買い、 席に座るとちょうどドアが閉まる音が聞こえた。
今日の朝ご飯は買っていない。
買いそびれたのではなく、今日の朝ご飯は「きつねうどん」 と決めているからだ。
今思えば、10年も前になるのか。と あるリーマンショックを模したドラマにて、主人公の「関西で日本で一番のきつねうどん屋をやるのが夢」 というセリフが気になり、関西に日本で一番うまいきつねうどんがあるのかと、 出張のたびに探しまわっていた。
暫定一位のお店はカツオ出汁がキリっとしまった汁と、 軽く甘い油揚げ、風味の豊かな七味がバランスの良い新大阪駅新幹線構内にあるお店だ。
今日の朝ご飯は、この暫定一位のきつねうどんのお店から、 食べ周りを始めるつもりだ。
そのためにも、お腹は空かせておきたい。
新大阪までは2時間くらいか、今回大阪旅行に決まったきっかけを思い返していた。
ちょっとした計画性をもって
今回の旅行は彼女と行く年1旅行の計画から始まった。
そんなにお金もないが、色々なものを体験してみたいということから、年に1回ずつの旅行で47都道府県を回ろうと考えていたが、初回は4泊5日の時間はあれど、どこに行くか迷っていたので、見どころが豊富な関西に決めたのだった。
実際に行くとなり調べてみると、なかなか食べたいものも見どころもたくさんありワクワクしていたものだ。
しかし、旅行こそ色々な個所に行ったものだが、基本的に一人旅だったもので、計画性など皆無な行き当たりばったりな旅ばかりしていたものだから、計画を立てるというのは難しく、面倒なものであった。
だから、相談した結果「日ごとのメインテーマは決めた旅行にしよう」ということになった。
初日は、「大阪のグルメを楽しむ」ことにした。
要するにたこ焼き・串カツ・お好み焼きを全部食べてしまうという魂胆である。
とりあえず、道頓堀の付近に行けば、粉ものソース物の食べ歩きができそうだ ということは、新幹線の中で調べがついた。
気が付くともう新幹線は熱海を越えているところだった。
今朝の早起きからの慌てた朝も落ち着き、暖かい空気の車内と適度な振動に瞼が重くなってきていた。
続く…
Sany.
初日は、大阪でB級グルメを楽しむ+海遊館に行くのが楽しみだ。
大阪名物といえば、たこ焼き・お好み焼き